IT業界のキャリアではスペシャリストを目指す方向とゼネラリストを目指す方向の2つがよく話題にあがります。技術の進歩が目覚ましいIT業界のなかで特定の分野で経験を積み、スキルに磨きをかけてスペシャリストを目指すか、多様化するIT業界のニーズに幅広く対応できるよう、さまざまな経験を通してゼネラリストを目指すかという話です。どちらも選択肢として十分魅力的ですが、フリーランスの立場として考えるとどちらか一方を選ぶのではなく、両方をうまく追求していくような環境づくりが求められます。
フリーランスは、ある程度スペシャリストとしての専門的なスキルを持っていないとなかなか高単価の仕事を獲得できません。一方あまり特定の分野にだけ特化した状態だと対応できる案件の選択肢が狭くなってしまいますし、得意とする分野の需要そのものがIT業界で低下した場合、キャリアの切り替えが難しい問題も出てきます。
ですからフリーランスがキャリアアップを目指す場合にはさまざまな仕事に積極的にチャレンジしながら自分を成長させていく意識が求められます。さまざまな仕事を経験しつつ自分が得意とする分野を見つけ、その方面で高度なスキルを磨きつつ、幅広い仕事に対応できる柔軟性も身につけていくのです。
フリーランスはある意味「便利屋」的な面があり、いかにさまざまなクライアントに「便利につかってもらえるか」が安定して案件を獲得していく上での鍵となります。それだけにさまざまな仕事を通して自己成長を図り、得意分野のスキルを磨き、さらに人脈を構築していく姿勢がキャリアアップで重要な意味を持ちます。